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インサイダー情報となるのは、いつの時点からでしょうか。取締役会決議がなされていなければ問題ないと考えて良いでしょうか。

金融商品取引法第166条第2項第1号は、「会社の業務執行を決定する機関」が一定の事項(合併等)を行うことについて「決定」したことを重要事実として定めています。
「会社の業務執行を決定する機関」は、実質的に会社の意思決定と同視されるような意思決定を行うことのできる機関であれば足りるとの判例があります(最高裁平成11年6月10日判決)。
また、前記判例は、「決定」についても、株式の発行が重要事実となる事案において、「株式の発行それ自体や株式の発行に向けた作業等を会社の業務として行う旨を決定したことをいうものであり、右決定をしたというためには右機関において株式の発行の実現を意図して行ったことを要するが、当該株式の発行が確実に実行されるとの予測が成リ立つことは要しないと解するのが相当である。」と判示しています。
従って、実質的に会社の意思決定と同視されるような意思決定を行うことのできる機関が決定を行ったような場合には、その実行が確実とまで言えない場合でも、「会社の業務執行を決定する機関」による「決定」があったと判断される可能性があります。

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