書籍発売のお知らせ「ベンチャー企業の法務 AtoZ-起業からIPOまで」
AZX弁護士の雨宮です。
今回は、AZX弁護士にて執筆した「ベンチャー企業の法務AtoZ」という書籍の発売のお知らせです。
この本では、「起業家にとって最低限知っておくべき法律知識をわかりやすくまとめた本はないでしょうか?何を読めばよいのでしょう?」という質問にお答えすべく、ベンチャーサポートのプロフェッショナルグループのパイオニアとして、これまでAZXにて蓄積してきたノウハウをもとに、起業家からよく受ける質問を中心に、わかりやすくQ&A形式で解説しています。
Q&A方式ゆえ、最初から読み進めていただくだけではなく、興味がある箇所、気になった箇所をその都度見ていただくこともできるようになっています。「起業家版 法律の実用書」として、どのベンチャーにも1冊常備されているような存在になればうれしいです。
内容としては、全部で9章で構成されており、各章、以下のような内容になっています。Qは全部で74個あり、以下の▸はほんの一部の抜粋です。
この構成からもお分かりになると思いますが、あらゆるベンチャーにおいて基本的に必要となる法務事項を中心にまとめており、特定の業種に偏ることなく使えるようにしています。また、法律に触れたことのない起業家であっても、この本をみれば必要な情報が得られるようにと考えて執筆しており、「ベンチャーが陥りがちな失敗例」「契約書レビューのコツとテクニック」などの実例に基づくノウハウをまとめたものや、各種契約書のチェックポイントなども網羅しています。
< 契約書レビューのコツとテクニック-抜粋 >
さらに、特色として、「ベンチャー」にフォーカスしていることから、会社法の基本やベンチャーキャピタルからの資金調達の際に締結する投資契約書、種類株式の設計、ストックオプションの取扱いについて、かなりのページを割いています。この部分は、基本的な内容からかなり専門的な内容まで広く網羅しています。昨今ベンチャーファイナンスが活発となっており、設立後まもない会社がベンチャーキャピタルなどから億単位での出資を受けることが珍しくないなか、起業家自身がベンチャーファイナンスに関する知識を持っておくことの重要性が高まってきています。実際、日々ベンチャーのクライアントと接していると、ベンチャーファイナンスに関しては、会社の根幹をなす重要な事項であるため、起業家であるCEO自身が自ら交渉にあたっていることが多いのですが、彼らがまとまった知識を得る機会や手段がなかなかないことを実感していました。
これからは、起業家の皆様もこの本を参考にしてベンチャーファイナンスの基本的な知識と理解を得ることで、起業家側と投資家側で同じ土俵に立ったフェアーな交渉が行われることを期待しています。
< 種類株式のポイント②-抜粋 >
この本は、起業家のみならず、投資家、ベンチャーと業務提携を検討する事業会社、証券会社の方など、ベンチャーにかかわる全ての方にとって役に立つ本であると考えています。この本が、ベンチャー業界のエコシステムの構築に役立ち、更なる発展につながることを願ってやみません。