大手飲料メーカーの企業内弁護士として勤務
弁護士となった後、大手飲料メーカーへ入社しました。法務部は40人規模の大所帯で、その中で私の主な担当業務は、M&Aや国内の研究所の法務相談でした。大きなプロジェクトに関わることは、より「企業」というものを知る機会となりますし、ビジネス的視点についても養われたと思います。ただ、これだけ大規模の法務部となると、どうしても業務が細分化され、固定化してしまう面があります。仕事に対してやりがいは感じていましたが、3年ほど経過した頃から、より弁護士としての「基礎体力」を短期間で付けることが出来る環境に身を置きたいと考え始めました。
転職の決め手は
「幅広い業務を高速回転で行える」こと
そんな私が、転職活動を始めた時に重視していた点は「幅広い業務を高速回転で経験できること」でした。偶然の縁でAZXを知り、次のような説明を受けました。
“ベンチャー企業専門を謳っている事務所は他にもあるが、AZXは(当時で)既に10年以上の歴史があり、スタートアップから上場企業まで様々なステージのクライアントを抱えているため、とにかく多くの企業法務の知識が要求される。また、スピード感のあるベンチャー企業に対しては、業務を高速回転させて対応しないと、クライアントの勢いをとめてしまうことになる。”
このような説明を受けて、まさにここであれば「幅広い業務を高速回転で経験できる」環境が揃っているのではないか、と考えました。
企業法務「+α」の価値ある弁護士に
AZXに転職してから約3年間、入所前の期待通り、様々なクライアントの担当させていただき、あらゆる法律問題を対応してきたため、弁護士としての「基礎体力」を短期間で身につけることができたと自負しています。
経験のスピードという面でも期待通りで、自分の中の「経験値ゼロ」であった部分を、かなり早い速度でつぶしていくころが出来ました。さらに、ストックオプションの設計・発行や種類株式の発行など、AZX以外ではなかなか経験できないような業務も経験できたことで、企業法務の弁護士として「+α」の価値をつけることができたと思っています。
労働分野でベンチャー企業を支えたい
AZXに入所して3年ほどたった今、これだけは誰よりも詳しいという得意分野を作っていきたいと考えています。現在、私が特に重視して取り組んでいるのは労働法分野です。
ベンチャー法務では最先端の法律分野や投資・ファンド等の分野が注目され、労働法は軽視されがちです。しかし、私はベンチャー企業こそ労働法が重要だと思います。ベンチャーは従業員が少人数であり、社内で労働問題が発生すると全体への影響が大きいのです。また、労働紛争に対応するコストや時間を「成長」のために使ってほしいと思います。経営者が労働法をきちんと理解していれば、避けられる問題も多いので、そのためのサポートをしていければと思っています。また、いま流行りの(笑)「働き方改革」という面でも、クリエイティブかつスピーディで経営者と従業員の距離が近いベンチャー企業こそ、日本の労働市場を牽引できる存在だと信じています。